月例更新的なwlw(界隈)に思うこと。
Twitterだろうが2chスレだろうがチーム対戦ゲームの常として、
「味方が弱い」とか「その動きはありえん」とか「クソビルド」とかいわゆる『味方に対する文句』が絶えない。
そういう気持ち自体は理解できるし、それらの内容を一切口にするなとまでは言わないけど、
味方が弱いという文句には原則として正当性が全くないということだけは断言する。
そもそも弱いというのはどういうことかという話がある。
強い弱いというのは相対的な指標でしかなく、『味方が弱い』は『敵が強い』と同値である。
自分が対面に負けたときは敵が強かったって言い訳をする人が大半ではなかろうか。
典型的な自分に甘く人に厳しいというタイプだなあと思う。
また、根本的にマッチングが機能していないという問題がある。
味方弱い問題はマッチングが機能すれば必然的に解消されるので、
プレイヤーに対して「弱い、やめろ」と言うのではなく、運営に対して「マッチングを改善しろ」と言わなければならない。
僕が味方弱い発言に対して強い違和感を覚えるのは、文句を言う対象が間違ってるためである。
本来ランクマッチとは、腕の近い人同士を集めて均衡した試合を開催するためのものである(はずである)。
ランクマッチが正常に機能しているという前提に立てば、
極端に強い人や極端に弱い人とはマッチングしないはずなので、
弱いと感じる味方がチームにいたのなら、お前もその程度のレベルだというだけである。
それで誰もが納得するのならいいがおそらく99%のプレイヤーは納得しないであろう。
つまり、ランクマッチが機能していないのである。
では何故機能していないのか。
それはランキングがただのマラソンでしかないから、という明確な回答がある。
一つの基準となるCR27になるために必要なページ数は104800である。
1勝あたり500〜1000増えるとして100勝程度、勝率5割で敗北マイナスも加味すれば200戦以上は必要かもしれない。
これがマラソンでなくてなんなのか。なぜ200戦以上も同じマッチング帯にいることになるのか。
そもそも今当たり前のように勝率5割だと200戦と書いたが、勝率5割でランクが上がることがおかしいのではないだろうか。
前述したように腕の近い人同士を集めて均衡した試合を開催するためのものであれば、
勝率が5割であればマッチング帯は一生変わらないのが本来の姿ではないか。
マッチング帯が [上]ABCDEF〜Z[下] とあるとして、
F帯の直近の勝率が5割を超えたらEへランクアップ、E帯で勝率が5割を切ったらFにランクダウン、
のように各マッチング帯で勝率5割を閾値として上下変動するというのが、本来の目的に沿ったランキングシステムだと考える。
このようなマッチングを実装すればほぼ全ての人が同じレベルの人と対戦ができていいこと尽くしのように思える。
しかしこれは当然ゲーム開発者には周知の事実で、それを知りつつも実装できない理由がある。
その理由を話す前に一つ例を挙げる。
実はこの本来の目的に近いマッチングを実装しているチーム対戦ゲームは僕が知る限り一つだけある。
それはスプラトゥーンのガチマッチ(ウデマエと称される)である。
詳細は省くが直近20戦程度の戦績に応じて頻繁にランクが上下する。
ではその結果何が起こったか。
ほぼ全員の勝率が5割に収束し、不満がたまった のである。
もうお分かりだろうか、5割というのは中央値、
人間は自分は他の人より優れていると思い込みたいもので、5割だと満足しないのである。
これがwlwで本来のマッチングが実装されない理由の一つである。
人間は勝率5割だと満足しない。
優良顧客である廃プレイヤーには勝率6割や7割を出してもらって満足感を与える必要がある。
しかしそのためには勝率3割4割で狩られる餌が必要なのである。
よって餌を用意するために広いマッチング帯にあえてしていると考えられる。
もう一つ理由としては単純にプレイヤーが少ないから実装できないという現実もあるだろう。
wlwのプレイヤーは多く見積もっても国内1万人、一方スプラトゥーンは全世界100万人規模である。
マッチング幅を狭くすると、マッチングしなくなるという問題が発生するのは想像に難くない。
タイトルに対して大分話が逸れてしまった感はあるが、必要な話であったので了承願いたい。
本記事の主張は冒頭に書いた「味方が弱いという文句には原則として正当性が全くない」である。
その根拠は次の3点に集約する。
1.味方が弱いと感じるならさっさとランクを上げろ
2.弱いプレイヤーが落ちていかないランクシステムの欠陥なんだから文句は運営に言え
3.そもそもランクシステム上その弱い味方とお前は同じランク
さらに個人的な思いを一つ加えるならば、
4.トーナメント戦やってるわけじゃないんだからその弱かった味方が次は敵に来ることだってあるだろ
も主張したい。
たまたま味方が弱くて(敵が強くて)負けることだってある。その逆だってあるだろ、カリカリすんな。
ありえない動きとか、クソビルドとかだって上記3項に該当する。
クソビルドでも落ちていかないシステムが悪いので、文句を言うべきはプレイヤーではなく運営なのである。
「マッチングしなくなるという現実問題を解消するための次善策で導入してるランクシステムだからしょうがない」
と考えて運営に非がないと考えてしまうのも間違っている。
運営は正常なランクシステムを実現するために最大限努力すべきであり、
プレイヤーが100万人いれば解決できる問題のはずなのだ。